風光る (3) (フラワーコミックス)

著者 :
  • 小学館 (1998年10月26日発売)
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本棚登録 : 561
感想 : 12
4

この頃の新選組を描くのに重要なのが、芹沢鴨の暴挙と、新選組という名前の拝領の件ではないかと思う。
個人的には今のところ、大河ドラマでの芹沢鴨がイメージに一番近い。
が、この風光るの芹沢さんもとても好きだ。純粋故に、というのもまた、納得できる。自分は大和屋の焼き打ちは史実ではないと考えているが、それにしてもこの展開には納得がいった。
また、新選組という名前を名乗り出した時期には諸説あり、会津藩から賜ったものだと私も考えている。正確には、天皇からお褒めの言葉があり、何か応えてやらねばと容保公が考えて指示されたのではないかと思っている。
このあたりの諸説にしても、きちんと知って取り入れた上で漫画になっているところがすごい。
ご本人もあとがき等で言われているが、世に出回るフィクションや、そればかりか史実家すら嘘を平気で公言し、それを信じる人が多い中で
”所詮少女漫画”にならないようここまで史実を織り込み、それでいてフィクションの面白さを失わないということにはかなりの御苦労があることと思う。
非常に面白い漫画だと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック
感想投稿日 : 2011年5月22日
読了日 : 2004年1月25日
本棚登録日 : 2004年1月25日

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