データ指向アプリケーションデザイン ―信頼性、拡張性、保守性の高い分散システム設計の原理

  • オライリージャパン (2019年7月18日発売)
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データを分散処理する基盤の設計に関する体系的な知識をまとめたもの。以下のように構成されており、順序立てて理解を深めることができる。
1. データを取り扱うための基盤となる技術 (データベースやクエリ言語、ストレージやエンコード)
2. データシステムを複数のマシン上で動作させるやり方 (レプリケーション、パーティショニング、トランザクション)とその問題点
3. 複数のシステムの統合 (バッチ処理、ストリーミング処理)

とても秀逸に感じたのが最終章。システムを完全に信用することはできないから、システムが期待通りに動作しない場合に備えて顧客への謝罪の手はずを整えておく、データを取り扱うにあたってエンジニアには高い倫理性が求められる、といった著者の哲学が垣間見える。それまでに章で著者の幅広く深い知識を目の当たりにしているだけに、より深く響いた。

ちなみに、私の実務経験が足りていないこともあって、イメージできない話題も多く、ちょっとずつ読んで1ヶ月以上かかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 技術
感想投稿日 : 2021年4月17日
読了日 : 2021年4月16日
本棚登録日 : 2021年3月8日

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