ピアニスト・中村紘子さんが見たチャイコフスキー・コンクール。
著者が1986年の同コンクールで審査員をつとめた時の経験談を中心に、同時代のクラシック業界の事情を考察する。
コンクールとは、音楽にとってそもそも何なのか。コンクールの情景・審査員たちの生態は? そこに登場してくるのはどういう「ピアニスト」なのか。日本人がそこに参加する意義と限界とは? 彼我のピアニズムの違いとは? さらには、「ペレストロイカ」を経て、音楽地図の方はどう変わったか? などなど、今から見るといささか古い本には違いないけれども、その辺のコンクール事情・音楽事情がよくわかって面白かった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
音楽
- 感想投稿日 : 2019年6月25日
- 読了日 : 2016年7月10日
- 本棚登録日 : 2016年7月10日
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