チャイコフスキー・コンクール: ピアニストが聴く現代 (新潮文庫 な 76-1)

著者 :
  • 新潮社 (2012年2月27日発売)
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ピアニスト・中村紘子さんが見たチャイコフスキー・コンクール。

著者が1986年の同コンクールで審査員をつとめた時の経験談を中心に、同時代のクラシック業界の事情を考察する。

コンクールとは、音楽にとってそもそも何なのか。コンクールの情景・審査員たちの生態は? そこに登場してくるのはどういう「ピアニスト」なのか。日本人がそこに参加する意義と限界とは? 彼我のピアニズムの違いとは? さらには、「ペレストロイカ」を経て、音楽地図の方はどう変わったか? などなど、今から見るといささか古い本には違いないけれども、その辺のコンクール事情・音楽事情がよくわかって面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 音楽
感想投稿日 : 2019年6月25日
読了日 : 2016年7月10日
本棚登録日 : 2016年7月10日

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