蔭の棲みか (文春文庫 け 3-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2003年1月10日発売)
2.89
  • (2)
  • (4)
  • (26)
  • (11)
  • (1)
本棚登録 : 132
感想 : 19
3

FUTANさんがよく書かれている、芥川賞作家、大阪在住の玄月さん。
ミナミで文学バーを経営されていて、FUTANさんはご常連のようです。

この前、大阪の下町にある、おじいさん経営の古本屋をのぞくと、
その玄月さんの芥川賞受賞作「蔭の棲みか」が含まれる中編3本の入った単行本を見つけました。
値段のところには、「初版本 400円」とありました。
歴史的名著でなくても、初版本は価値があるのですね(^_^)

「蔭の棲みか」は、結構、どろどろした話。開高健の「日本三文オペラ」を思い出すようなところがありました。
前年に芥川賞候補となった「おっぱい」は、ちょっと村上春樹風な部分もあるが、やっぱり在日の話。
もう1作、「舞台役者の孤独」も、なかなかおもしろい。
あまり読みやすい文体ではないのですが、どろどろした、一見、出口のなさそうな話はわたくし好みでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年3月15日
読了日 : 2013年10月31日
本棚登録日 : 2021年3月15日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする