「編集手帳」の文章術 (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋 (2013年1月20日発売)
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本棚登録 : 711
感想 : 66
4

読売新聞の「編集手帳」での言葉使いへのこだわりをまとめた本。天声人語など他の新聞と比べても、短い編集手帳。短くまとめること、目障り、耳障りな言葉を使わず、読みやすい、わかりやすい文章に仕上げる姿勢がよくわかる本。一般の文章にそのまま全部適用する必要はないが、切り口が参考になるはず。

☆4

メモ
井上ひさしさんの言葉から
むつかしいことをやさしく
やさしいことをふかく
ふかいことをゆかいに
ゆかいなことをまじめに
書くこと

吉野弘さんの「祝婚歌」から
正しいことを言うときは
少し控えめにする方がいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気づいているほうがいい

「〜的な」は変換したい
記録的な⇨記録破りの
論理的な⇨筋道の明快な

目次
猫の水泳談議ーはじめにー
第1章 私の「文章十戒」
【第一戒】「ダ」文を用いるなかれ
【第二戒】接続詞に頼るなかれ
【第三戒】大声で語るなかれ
【第四戒】第一感に従うなかれ
【第五戒】敬称を侮るなかれ
【第六戒】刑事コジャックになるなかれ
【第七戒】 感情を全開するなかれ
【第八戒】「変換」を怠るなかれ
【第九戒】遊びどころを間違うなかれ
【第十戒】罪ある身を忘れるなかれ
第2章 構成、畏るべし
「編集手帳」は短くて、苦しきことのみ多かりき/わがコラムの理想型/発想は「なぞかけ」に学べ/書き出しの3原則/裸の自分で締めくくる/文章ダイエットの作法
第3章「出入り禁止」の言葉たち
…する機会があった/ちょっと待って欲しい/…と言っても過言ではない/就活/意気投合した/売り/こだわる/定番/なあに/合掌。/立ち上げる/説明責任/上から目線/ア
イデンティティー/ばくつく/癒やし/絆
第4章 耳で書く
耳は文章の不良品センサー/「ショウシャガンニュウ」って何?/「の」に付く点に功徳あり/演歌の効用/接続詞「が、」は親のカタキでござる
第5章 ここまで何かご質問は?
ひらがなと漢字/漢字とルビ/力タカナ言葉/「子供」と「子ども」/お手本/体言止め/一人称代名詞/漢文調・文語調/手紙形式/欠点と反省
第6章 引用の手品師と呼ばれて
朝食の前にラジオ体操を/へたなコラムの見分け方/成功の3条件/シナリオとミステリー/美味の極みは「尾頭付き」にあり/日課の作業は「どこの馬鹿?」
第7章 ノートから
猫のひとりごとーおわりにー

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年3月17日
読了日 : 2013年3月17日
本棚登録日 : 2013年3月3日

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