ホテルの静かな部屋で1人読むものではないな、と反省した。
あまりに途方もない絶望の物語だから、明るいところで読まなくちゃ。
冬より夏、夜より昼。カラッとした天気の日に読むべきもの。
読んでいるうちはいい。読み終わったとき。物語の魔法が解けて、現実が帰ってきたとき。自分に忍び寄る絶望にゾッとして、でもそれは間違いなく自分が呼びつけた者なのに。
孤独という名の絶望なしには生きられない。それは不幸なのかもしれないけど、でもホッとする。ああ帰ってきた、といつも思う。結局ここが自分の居場所なのだ。
たっぷりたっぷり愛情を注がれて育ってきて、今だってそうなのに。どうして私は孤独ぶりたがる?何を格好つけているんだろう。
遅くかかった麻疹は重い。いい加減に現実を見て、地に足つけて生きていく人生を受け入れたいのに。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2020年2月13日
- 読了日 : 2020年2月13日
- 本棚登録日 : 2020年2月13日
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コメント 1件
大野弘紀さんのコメント
2020/07/05