ウエハ-スの椅子 (ハルキ文庫 え 2-1)

著者 :
  • 角川春樹事務所 (2004年5月1日発売)
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本棚登録 : 4460
感想 : 359
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ホテルの静かな部屋で1人読むものではないな、と反省した。
あまりに途方もない絶望の物語だから、明るいところで読まなくちゃ。
冬より夏、夜より昼。カラッとした天気の日に読むべきもの。

読んでいるうちはいい。読み終わったとき。物語の魔法が解けて、現実が帰ってきたとき。自分に忍び寄る絶望にゾッとして、でもそれは間違いなく自分が呼びつけた者なのに。

孤独という名の絶望なしには生きられない。それは不幸なのかもしれないけど、でもホッとする。ああ帰ってきた、といつも思う。結局ここが自分の居場所なのだ。

たっぷりたっぷり愛情を注がれて育ってきて、今だってそうなのに。どうして私は孤独ぶりたがる?何を格好つけているんだろう。
遅くかかった麻疹は重い。いい加減に現実を見て、地に足つけて生きていく人生を受け入れたいのに。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2020年2月13日
読了日 : 2020年2月13日
本棚登録日 : 2020年2月13日

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コメント 1件

大野弘紀さんのコメント
2020/07/05

感想なのに、ウエハースの椅子の解説を、読んでいるみたい。ずっと、読んでいたい。

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