遊びと人間

  • 岩波書店 (1970年10月13日発売)
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本棚登録 : 24
感想 : 4
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ホイジンガ『ホモ・ルーデンス』は「遊び」について書かれた学問的に有名な本だが、その後「遊び」論がどう展開していったかについて、きちんとフォローしている人は、美学を除けば、人文社会学の中の人でもあまりいないのではなかろうか。本著は、まさに『ホモ・ルーデンス』の論を引き継ぐ「遊び」論として、一読に値するものである。

『ホモ・ルーデンス』と異なるのは、訳者あとがきにもあるように、カイヨワが理論を中心に関心をもっている点である。それは遊びを4つの種類に分類して議論を進めていることからもあきらかである。このような「遊び」の複眼性をもって、そこに形成される文化や社会を投射するというのが全体的な特徴といえる。

「遊び」というのはなかなか面白い概念なので(そもそも「遊び」がつまらない概念だとしたら、それは相当まずい気がするが)、気になったら是非一度足を踏み入れてほしい領域。といっても僕もまだまだ全然読んでいないのでこれから勉強だー。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: また読み返したい本
感想投稿日 : 2012年5月8日
読了日 : 2012年5月8日
本棚登録日 : 2012年5月4日

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