近未来を舞台に、新たなエネルギー発掘をのために
月の基地に派遣された男の数奇な日常を描く。
私は何者か、といった、やや哲学的な問いをカジュアルに表現している。
月面のように環境が劇的に変わっても、本能の欲する行為は帰巣。
帰巣行為に見え隠れする「私は何者か」への手がかりは、悲しいかな、いつも寸でのところで消える。
今年の東日本大震災で、全ての交通機関がマヒした東京都内を
5時間かけて歩いて帰った時、
ふと頭をかすめた「家に帰るってどういうことなんだろう」という
素朴な疑問を思い出した。
人工知能の声だけの役に名優・ケビン・スペイシーを配するなど、
なかなかの凝り具合。
主人公のサムロックウエルの一人芝居を引き立てます。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
シリアス
- 感想投稿日 : 2011年12月28日
- 読了日 : 2011年12月28日
- 本棚登録日 : 2011年12月28日
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