徳川家康を描く歴史小説。
上巻は三河一向一揆から長篠の戦後まででした。
自分の好みではない点は歴史上ではないオリジナル登場人物の一向宗女間者の奈々の絡みですが、下巻でも登場するのでしょうか。
家康が一人の女に長年思いを寄せるなんて想像できませんでしたが、本多正信と関係があるなんて落ちだったら面白いと思います。
というのも、序章が晩年近くの家康と本多正純の会話だったので。
とはいえ、家康と正信の関係を中心に描くのかと思っていたら、いろいろな視点やエピソードを盛り込んでいて、家康小説の入門書的な感じもしました。
残念なのは三方ヶ原敗戦時に描かせた肖像画のエピソードなかったことです。
武田との駆け引きは面白かったですが、信玄には何度も裏をかかれて引っかかる形にしたのは、家康の小物っぷりを描くのにはよいとしても、今後の天下人への大変身にうまくつなげられるのでしょうか。
築山殿との関係、信康との関係は大変うまく描けていて、下巻に向けて盛り上げていただけました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2015年11月28日
- 読了日 : 2015年11月27日
- 本棚登録日 : 2015年11月7日
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