立身出世と下半身: 男子学生の性的身体の管理の歴史

著者 :
  • 洛北出版 (2013年4月1日発売)
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感想 : 11
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実に着実な仕事ぶり。

こんなに論理展開の型が分かりやすい論文ってそうそうない。問いの展開、個々(各章)の実証・小括、全体としての統一性が明快。

問い自体も面白い。なぜ学生にセックスを教え勧めないのか、どうして大人達は学生にセックスを禁じるのか…問いの立て方が面白いから、そこから展開される内容も必然的に面白い。

終章のまとめと考察の部分…男性の性的身体についての考察も、鮮やかに感じられた。少し頭の中がクリアになった様な気がする。

当初M検に興味があって第4章から読み始めたのだが、各章遡ってあっという間に全部読んで、すっかりハマってしまった。

だから分厚くても問題ないと思う。装丁も綺麗で、手元に置いときたくなる。

読後は学校のM検よりも徴兵検査の方が気になってきた…。他を当たりたい。

あと装丁も美しい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年10月20日
読了日 : 2021年10月18日
本棚登録日 : 2021年10月20日

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