死んでいない者 (文春文庫 た 101-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2019年3月8日発売)
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本棚登録 : 670
感想 : 50
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死んで、居ない者 と 死んでいない=生者 のダブルミーニングのタイトルがぴったりだなぁと思った。

大往生し子や孫が多かったある老人の通夜の後。身内だけが居残っていて、特に悲しみも感傷もなく飲んだり会話したりしている。
その光景は自分の記憶のようにはっきりと目に浮かぶ。

何も起きないがところどころにわずかなささくれがある。
終始まったくシチュエーションは変わらず時間もほとんど進まない。
なんというか、不思議な読後感だった。

同時収録の「夜曲」もとあるスナックのとある時間帯で終始し、ところどころにわずかなささくれがある。この作家のスタイルなのだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2020年3月6日
読了日 : 2020年3月3日
本棚登録日 : 2020年3月6日

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