科学と神秘のあいだ(双書Zero)

著者 :
  • 筑摩書房 (2010年3月24日発売)
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本棚登録 : 220
感想 : 26
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科学に対する毅然とした姿勢と神秘に対する温かい目線に好感。妙に軽い語り口は多少気になるが、内容は真摯でかつわかりやすい。

[more]<blockquote>P074 第一種永久機関というのは、何もないところからエネルギーを取り出すもの。それに対して第二種はエネルギーを供給しなくても動き続けるもの。もちろん、どちらにしても実現できない装置なので、これに人生を賭けるのは絶対にお勧めしない。【中略】
「まずありそうにない」と「ありえない」の違いが、とてつもなく大きいんだ。

P075 熱力学第一法則=エネルギー保存則 第二法則=エントロピー増大則
持っているエネルギーのすべてを何か意味のある作業に使うことはできず、必ずエネルギーの一部を無駄に捨てなくてはならないというのが第二法則。この無駄なものは、最後の最後には「熱」になる。

P145 個人的な体験としてなら、ホメオパシーの効果だと思っておいたっていいかもしれないね。ただし、それは全く客観的な事実じゃないので、自分以外の誰にも当てはまらないし、自分の身にだって、そんな体験が再び訪れるとは限らない。
それでもその体験自体は自分で大事にすればいいのだと思う。その体験に深い意味を求めるべきじゃないにしても、貴重な体験として大事にすればいい。

P196 希望は持たなくちゃならないけど、できないものはできないという身も蓋もない事実も受け入れるしかないんだ。希望は持つもので、事実は受け入れるものだから。
</blockquote>

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2018年10月18日
読了日 : 2014年6月25日
本棚登録日 : 2018年10月18日

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