p.43 鏡に映った、そのアホ面は、だれなのか。
あっ、わたしか。
と、まぁ何度ニシシと笑わせていただいたことだろう!
独特の小気味よいリズムが刻まれる文章と、ユーモア。それでいて、届いたものに、どしんと胸を突かれた。重い。深い。
こんなに深い物事が、平易、かつ、少し軽薄にも捉えられる文章で、胸に響き、こころを捕まれるなんて!!
この本の中では、二度不快な想いをした。二度、読むのをやめた。そうして、打ちのめされた。著者が「ほら、ごらん」と過去ほくそ笑んだに違いない。
不快な想いは、一時的に怒りを伴ったし、紹介された文章を、社会的道徳を振りかざして弾劾し始めた。そこでハタと気がついた。読むのをやめたのは事実。私は目を背けた。人生の関わりも全く持とうとしていない。つかまえていない!
目の前がすっと広がっていくのがわかる。この本は、文章の書き方や技巧は全く教えていないが、こころを教えてくれた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文章読本
- 感想投稿日 : 2010年4月20日
- 読了日 : 2010年4月20日
- 本棚登録日 : 2010年4月20日
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