「盤上のアルファ」に登場した真剣師・林鋭生にスポットを当てた後日譚。前作が面白かっただけに期待値が高かったのですが……
個人的に塩田作品の良さは、キャラ同士の軽妙なやり取りにあると思っています。しかし、本作にはそれが見られなかったため、とても残念。主人公・明日香が真面目なキャラのためか、リアクションやセリフの返しが普通過ぎる印象。
ヤンキーあがりの達也は良い感じでいい加減・ヤンチャなキャラなので、そちらのふるまいに期待したのですが、前作の秋葉・真田に比べるとインパクトが弱く感じます。
そして、肝心の林鋭生のお話にさほど引き込まれなかったことが、本作を前作ほど楽しめなかった大きな要因。彼が将棋に入れ込む行動原理にピンときませんでした。
中盤に出てくる駒師の正体は少し意外でしたが、全体の評価を覆すほどではなく……
著者としては新たなチャレンジをした作品だったのかもですが、私には響きませんでした。
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- 感想投稿日 : 2019年3月30日
- 読了日 : 2019年1月24日
- 本棚登録日 : 2019年1月27日
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