このシリーズの本を読み聞かせると、かならず子どもたちが立ち上がってしまいます。とにかくよく見たいから。
本人たちは立ってることに気づかないくらい興奮してるんですよね。
ページをひらくたびに「わぁーーーーー!!!」っていう絵に描いたようなリアクションがあって、読んでるこっちもうれしくなります。
ポップアップブックの代表ロバート・サブタが、バサバサバサっ!!!と世界を構築してゆく豪快なイメージだとしたら、このシリーズはプクプクプクプクっ!!と泡が膨らんでいくように緻密で繊細な景色が生まれていく感じ。
緻密であるがゆえに、動物やヒトの探し絵要素も盛り上がって、探し絵ポップアップ「あかまるちゃん」や「あお2ちゃん」を思い出させます。
海・森・山と3作あって、こちらの森が1作目なんですね。
先に知ったのは海でしたが、あちらは物語というよりも、目の前に立体展開される小さな海の世界のすばらしさを見て楽しむ印象。
でもこちらは環境破壊の問題提起要素もあってSDGs絡みでも提案できそう。
迫ってくる濃密な緑と彩り豊かな動物たちに目をうばわれつつも、追いつめられるナマケモノにハラハラさせられるストーリー性もあります。
大人に見せても子どもとまったく同じテンションで喜んでくれるので、文字通り大人から子どもまで楽しめる1冊です。
ただ、繊細過ぎて開架に置いちゃうと確実に1週間もたない。
山をまだ読んでいないので近いうちに取り寄せよう~。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
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選書
- 感想投稿日 : 2023年3月29日
- 読了日 : 2023年3月29日
- 本棚登録日 : 2021年1月31日
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