レギオン 3 (プレイコミックシリーズ)

著者 :
  • 秋田書店 (2008年10月20日発売)
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本棚登録 : 16
感想 : 4
4

大完結!
まさかこれだけ圧倒的クライシスを振るだけ振っておいてわずか3巻(それもすごく打ち切りっぽい)で「きちんとした終わり方」をするとは思わなかった。その点だけでもまず拍手に足る。
まー意地悪な見方をすればもっと引っ張れた話をあらかじめ用意しておいた「落とし所」に急速に落としただけ、ということもできるんだけど……。

たしかにね、鬼崎先生は物凄いスパートをかけていいとこを見せすぎですよ。キャラぶれですよ! だけどあえて言おう、鬼崎先生格好いい! 合理主義と善意との持論(?)は、それ自体が合理主義を装った善意に基づく詭弁のようでもあり、この複雑な男の純粋さを輝かせていた。
もうしばらく連載が続いたとしたら早瀬陸曹と鬼崎先生の間にロマンスも芽生えたのだろうか。いいコンビになるだろうから、見てみたかったなあ。
もっとも、連載がもっと長続きするということは例の汚い大人代表選手たちももっと長生きしたろうからその辺微妙ではあるかも。
そう、今巻は巻きが入った分、汚い大人達が早々に退場して危機と脱出のサスペンスや人間の美点に注視していられたというのも良かった。
何というカタルシス──うーん、これまでさんざん醜いところを見せてきた分のすがすがしさとも言えないではないけど、やっぱりこっち(『BM』寄りのあんまり醜くない世界)の方がマンガとして楽しく読みやすいと僕は思うんだけどなあ。

鷹田先生は、ま、あれはあれでいいんじゃない? ってことで。変な話だけど壮大なラストで終わるよりも、あの1ページで終わることでかえって「打ち切り最終回的壮大さ」が消えてマンガが締まった気がする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: チャンピオン系コミック
感想投稿日 : 2008年10月22日
読了日 : 2008年10月22日
本棚登録日 : 2008年10月22日

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