どうせ生きるなら「バカ」がいい

  • 水王舎 (2015年6月29日発売)
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生きづらさを感じる現代人に向けて、医師と大学教授がそれぞれの専門分野から、バカに生きると楽になると論じる。中でも、うつ病が親子関係に起因するというのが興味を引いた。「これができたら、あなたを認めてあげる」という親の育て方により、「これができない自分は認めてもらえない、価値がない」という考えが刷り込まれ、自己肯定感を持てないまま成長した結果、大人になってからうつ病を発症するケースが多いという。こうした刷り込みはいわば親の期待の裏返しだから、親だけを一方的に責めることはできないのだが、現在の高齢化社会においては、過去の高度成長期から続く横並び意識は捨て、個性が尊重されるべき時代、つまりはそれぞれが自分の価値観に基づいて行動する(バカになった方がむしろいい)時代なのだという。確かに。しかし自由に生きるってのが、やっぱり結構難しいんだよな。

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感想投稿日 : 2022年4月10日
読了日 : 2022年4月10日
本棚登録日 : 2022年4月10日

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