企業文化 改訂版: ダイバーシティと文化の仕組み

  • 白桃書房 (2016年6月10日発売)
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感想 : 12
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超骨太の一冊で、組織文化の教科書と言っていい。
実際に本の作りも教科書的にまとまっており、重要箇所に線を引きながら読んだら、アンダーラインだらけに…それくらい濃密な分、読むのも結構大変だった(ページ数が少なくても価格が高い理由が少し分かった)。

リーダーシップと文化は表裏一体。リーダーシップを発揮するためには、企業および各組織の「文化」を把握する必要がある。
文化は、言い換えると企業や組織における問題解決や成功体験を積み重ねた結果培われた”ここでのやり方”、”思考パターン”などを総称したものであり、それはいつしか「暗黙の仮定」となり、意識することなく企業や組織の方針を決定するエネルギーの源となる。
文化には3つのレベル(文物〔人工物〕/標榜されている価値観/共有された暗黙の仮定)があり、この3つを解き明かしていくことによって企業変革の道しるべとすべきで、そのための社内演習によるアプローチ法が示されている。

ホワイトボードに模造紙を貼り、そこに文物(文化の第1レベル)をブレストで書き出していくという演習を通して自社に潜んでいる深層の文化を解き明かそうとするプロセスが、そのまま三枝匡の「V字回復の経営」に出てきた手法と同じだったのを思い出した。
再度「V字回復~」を”組織文化”という視点を心に留めながら読み直してみる or 三枝3部作でまだ読んでいない「経営パワーの危機」を新たに読んでみるかしてみたいと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス・経営
感想投稿日 : 2019年2月5日
読了日 : 2019年2月5日
本棚登録日 : 2019年1月5日

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