ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる

制作 : モートン・ハンセン共著 
  • 日経BP (2012年9月20日発売)
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VCの第4作は「不確実かつ不安定な環境下で偉大さを実現した企業の特徴」がテーマ。
シリーズの1と2と立て続けに読んだ時の衝撃があまりに大きかったため、その時ほどのインパクトはありませんでしたが、良書であることに違いはありません。

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偉大な企業(10X企業)のリーダーは、取り立ててリスク志向で大胆、創造的というわけではない。
イノベーションが成功の鍵というわけでもなければ、運に特別恵まれているわけでもない。

10X型リーダーの行動における特徴は、以下の通り。
1.狂信的規律:一貫した価値観・目標・評価基準を持ち、行動がぶれない。
2.実証的想像力:不確実な状況にある時、科学的に実証できる根拠に頼る。観察・実験し、事実と向き合う。
3.建設的パラノイア:常に最悪の状況を想定し、準備・有事対応策を怠らず、安全余裕率を高める。

それに伴い、企業が取る行動パターンは以下のようにまとめられる。
1.「20マイル行進」:状況が悪い時も良い時も着実に同じ距離を前進する
2.「銃撃に続いて大砲」:小さな実験を積み重ねてから大きな勝負に出る
3.「死線を避けるリーダーシップ」:常時「もしこうなったら?」と(ズームアウト、ズームインしながら)自問する
4.「SMaCレシピ」:具体的であり、整然、そして一貫した姿勢をとり続ける

これらの行動パターンの実行する上で不可欠となるのが「レベルファイブ野心」である。
人を魅きつける野心を持ち、世界を変革しようとする大きな目標を持っているリーダーであることが、混沌とした現代社会の中で秀でた企業になるための条件となる。

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成功の秘訣は環境でも、運でもなく、結局は「人」ということでしょう。
企業経営、起業だけではなく、VCシリーズは個人の生き方にも大きな示唆を与えてくれます。

4冊を一通りを読んでみて、各巻を評価するなら(好きな順番を付けるとするなら)「2>1>>>4>3」という感じでしょうか。1&2があまりにも良すぎました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス・経営
感想投稿日 : 2014年10月15日
読了日 : -
本棚登録日 : 2014年10月15日

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