主人公士会の、誠実に生きることで一国を任されるまでになる活劇。ここに趙盾という人物が出てくるのだが、これは『孟夏の太陽』という短編連作集と合わせて読んで欲しい、是非。多様な視点、それぞれの思いに従った結果、社会が食い違いや融合を予測できない形で紡ぐのだと実感できる。悪く言われる人物、なんでそうしちゃうかな、と感じさせる行動があっても、その裏側にはその人なりの思いも感情もある。そして、決して蔑ろにはできないことなのだと感じる。
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宮城谷昌光
- 感想投稿日 : 2008年9月24日
- 本棚登録日 : 2008年9月24日
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