ぼくびょうきじゃないよ (こどものとも傑作集)

著者 :
  • 福音館書店 (1994年8月20日発売)
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感想 : 43
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 ゆうごはんのあと、ケンはごほんとせきをしました。あしたしんせきのおにいちゃんとつりにいくやくそくをしているので、せきはでていけないのです。でも「ごほん、ごほん」「あらっ」おかあさんがふりむきました。「おやっ、ねつがあるわ」「まあたいへん、ひゅーひゅーおとがしてる」「ぼくびょうきじゃないよ」とケンはあわてていいました。でもおかあさんは「さ、うがいして、すぐねたほうがいいわ。みずまくらしてしずかにねてるのよ」「あしたつりにいける?」「さあ…ねえ」おかあさんはむずかしいかおをしました。ケンはベッドのなかでプープーおこっていました。「ぼくびょうきじゃないのに」するとドアのほうでとんとんとおとがしました。そこにはしろいおいしゃさんのふくをきた、おおきなくまがたっていました…。

 楽しみにしているお出かけの前の日に熱が出てしまうと、子どもはもちろん大人もがっかりしてしまいますね。お母さんはお母さんなので「うがいして、みずまくらして、静かに寝てなさい」と言います。明日釣りに行きたいケンは「ぼくびょうきじゃないのに」と怒ります。そこにくまのお医者さまがやってくるのですが、そのなおし方がユニークで、あったかいのです。最後の、‘くましきねんね’の気持ちよさそうなこと!心までホカホカしてきそうです。釣りに行けるか心配だったケンも、ぐっすり眠れたようです。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 一体感・安心・ぬくもり・楽しい・力強さの絵本
感想投稿日 : 2008年7月6日
本棚登録日 : 2008年7月6日

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