シリーズ第五作目は、某新聞社の夕刊に連載された長編。
そのため若干今までの作品と趣が違う。
本作は、「付喪神ノ巻」の中の短編「鉄輪」を
長編化したものである。
そのため、私にとって、
短編版の「鉄輪」を初めて読んだ時に受けたショックや
感動があまりに強かったために、
改めて長編化した「生成り姫」を読んでみたら、
既に一度読者の心に向かって発された題材を、
いかに著者の夢枕獏氏が
その筆力を駆使して料理し直しても、
この物語から受ける感動は薄れ、
熱は冷めてしまった感がある。
それでも、この切なすぎる物語のラストは、
何度読んでも、短編も長編関係なく、
ぐっと胸に迫ってくるものはある。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
夢枕 獏
- 感想投稿日 : 2008年12月12日
- 読了日 : 2008年11月27日
- 本棚登録日 : 2008年12月12日
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