陰陽師 生成り姫 (文春文庫 ゆ 2-9)

著者 :
  • 文藝春秋 (2003年7月10日発売)
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本棚登録 : 2102
感想 : 132
3

シリーズ第五作目は、某新聞社の夕刊に連載された長編。

そのため若干今までの作品と趣が違う。
本作は、「付喪神ノ巻」の中の短編「鉄輪」を
長編化したものである。

そのため、私にとって、
短編版の「鉄輪」を初めて読んだ時に受けたショックや
感動があまりに強かったために、
改めて長編化した「生成り姫」を読んでみたら、
既に一度読者の心に向かって発された題材を、
いかに著者の夢枕獏氏が
その筆力を駆使して料理し直しても、
この物語から受ける感動は薄れ、
熱は冷めてしまった感がある。

それでも、この切なすぎる物語のラストは、
何度読んでも、短編も長編関係なく、
ぐっと胸に迫ってくるものはある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 夢枕 獏
感想投稿日 : 2008年12月12日
読了日 : 2008年11月27日
本棚登録日 : 2008年12月12日

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