数年前、親友と東京で会った時に、
ふらり、とある映画を観た。
本当になんとなく、ただ映画館のポスターを見た時に、
私も彼女も「これはお互いのツボにはまる映画だ」と
びびっときてしまったからであった。
果たしてその映画は「ツボ」な映画で、
見終わって二人は大満足、おまけに大変お腹が
空いてしまい、その映画館近くの店に飛び込んで、
電車の時間を心配しつつも仲良く食事をした想い出が
ある。
その映画が「めがね」だった。
海辺の美しさや皆がやる不思議な体操も
忘れ難いが
そこに出てくる宿屋のユージさんの作る食事の美味しそうなこと。
あのちらし寿司のお弁当を作りたくて
この本を買った。
そして昨年の母の誕生日に、
ついにこのちらし寿司を作った。
料理が得意な母は、あれやこれや言ったが、
その後、ちゃっかりこの酢飯の配合を
メモしていたのを私は知っている。
飯島さんは、ただ映画に出てくる小道具を
作っているのではない、
彼女の料理が登場する映画を見た人達が、
観終えた後、今度はその人達自身が愛する人達と
新たな物語を生み出す力を与えてくれる、
そんな料理を作っていると思う。
映画は、「めがね」と「かもめ食堂」しか
まだ観ていないが、
「プール」と「マザーウォーター」も
見たくなった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
フード・レシピ
- 感想投稿日 : 2013年3月20日
- 読了日 : 2013年3月20日
- 本棚登録日 : 2013年3月20日
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