新フォーチュン・クエスト(8) 待っていたクエスト エピソード3 (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2002年3月8日発売)
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感想 : 11
3

読書録「新フォーチュン・クエスト8」3

著者 深沢美潮
イラスト 迎夏生
出版 電撃文庫

p35より引用
“ 壁の色が違うとか、曲がり方が急だとか、
扉があるとか、天井が高くなってるとか。何
か特徴のある地形であれば、「あ、ここは
さっき通ったところだ」とか「ここは見たこ
とがない」とかっていう判断がつく。
 でも、これほど同じような何の変哲もない
ダンジョンでは、見たことがあるような、な
いような……という状態ばかりがずっと続
く。”

 方向音痴のマッパーを主人公とした、RPG
風ファンタジー小説。
 すでにクリアされているダンジョンを、元
通りにしていくこととなった主人公パーティ。
敵を倒すわけにイカず、宝も手に入れてはな
らず、ストレスが溜まるばかりだが、それで
も前向きに次へと取り掛かるのだった…。

 上記の引用は、二番目のダンジョンについ
ての一節。
同じ幅の舗装道路に、同じ形の建物ばかりが
並んでいるようなものでしょうか。樹海や砂
漠で迷うときも、こういう理由なのかもしれ
ませんね。
 旧シリーズからの読者には、懐かしいキャ
ラクターが登場します。前巻でも旧シリーズ
からの違うキャラクターが登場していました
が、著者は自分の作品世界を大切にされてい
るようです。これは、巻末の著作紹介を見て
も、良くわかります。長く読まれ続けるのは、
こういうところにも理由があるのでしょうね。

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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: は行
感想投稿日 : 2017年6月30日
読了日 : 2017年6月30日
本棚登録日 : 2017年6月30日

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