一億三千万人のための 小説教室 (岩波新書 新赤版 786)

著者 :
  • 岩波書店 (2002年6月20日発売)
3.68
  • (98)
  • (111)
  • (150)
  • (22)
  • (10)
本棚登録 : 1213
感想 : 139
5

この本では小説をいわゆる小説や純文学だけにとどまらず言葉を使った面白いものというように取り扱っている。
小説を楽しむことをキャッチボールに例える筆者が引用して投げてくるボールは、本屋で小説として売られているものだけではない。そして躊躇わず変化球や剛速球を投げてくる。私はくらくらした。この本を、投げられたボールを放り捨てようかと思った。しかし真摯に貪欲に小説と向き合う筆者の言葉にどんどん先が読みたくなった。この人の言葉を最後まで読んでみたかった。そして、私も彼のように小説を心から楽しみたい。そう思った。
読んでいくうちにこの小説こそが小説ではないのかと私思わずにいられなかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年9月26日
読了日 : 2013年9月22日
本棚登録日 : 2013年9月26日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする