妖奇庵夜話 グッドナイトベイビー (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店 (2016年4月23日発売)
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本棚登録 : 602
感想 : 47
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読み終えて、今回のタイトルを改めて思い出すと目頭が熱くなった。

今回、話の中で何度も同じ情景とフレーズが繰り返される。その場面はなんだか自分が夢を見ているような、酩酊しているかのような心地にもさせられた。
まるでループものの映画を見ているような感覚に陥る。

そんな中でも、マメの強い感情が噴き出す出来事があったり、妖人に対しての謂れの無い差別があったり、心を揺さぶらることも多かった。

マメ(トウ)の行為は許されるものでは無いけれど、辛い現実・施設から逃げたことでウロさんに出会えたことが幸運・更正のきっかけになっていて、ウロさんがこんなに作品の鍵になっていたとは衝撃的だった。
あまり頼りない人なのかな、と勝手に思っていたが、今回、ウロさんの株が爆上がりした。

また脇坂のマメへの許し方がある意味男らしく、Y対2人の洗足家への愛が感じられる。

青目はマメと同じように、伊織の家に受け入れられたのに、こんなにも道が違ってしまったのだろう。
マメ(トウ)と青目の性質はとても似ていたのに、、、。と少し悲しくもなる終わり方だった

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年6月10日
読了日 : 2022年6月8日
本棚登録日 : 2022年6月6日

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