マルクス・エンゲルスの若き日々、そして彼らの先達であった活動家たちに焦点を当てた一冊。
マルクス研究および社会思想史として優れているのは勿論ですが、人間ドラマとして読むだけでも大変面白い。革命に生きた人々の触れ合いと相克を丹念に描いており、惹きこまれること請け合いです。
特に主役の一人である活動家ワイトリングの姿は印象深い。コスモポリタン的な矜持と高いカリスマ性によりドイツ社会革命運動を牽引するワイトリング。しかし、その傲慢さと理論性の欠如により挫折し忘れ去られてゆく様は読み手の心をざわつかせます。
初版1971年なれど、今もってその輝きを失わない名著。是非どうぞ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年12月26日
- 読了日 : 2012年12月26日
- 本棚登録日 : 2012年12月26日
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