どこにでも神様:知られざる出雲世界をあるく

著者 :
  • 新潮社 (2018年8月17日発売)
3.11
  • (1)
  • (5)
  • (9)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 82
感想 : 11
4

「出雲の神社」「水木しげるロード」「石見神楽」の考察が載せられる。山陰に重ねて足を運び、まずは風土と情緒をじっくりと体感することから。かつて、ラフカディオ・ハーンが訪ねて著した神々の地、怪談の地では、目に見えない幽事(かくりごと)を心の支えとして生活が営まれている。そうした幽事を敬い、崇めるうえで、目に見える顕事(あらわにごと)としたのが、発展しながら伝承される神楽であり、水木さんが描きオブジェとなった妖怪なんだろう。現代のハーンよろしく、豊かな感性による真摯な著作から、新たな気づきをいただいた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年9月23日
読了日 : 2018年9月23日
本棚登録日 : 2018年9月21日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする