恋や友人に関する?話を集めた短編集です。
?としているように、私には何がテーマになっているかは読み取れずでございます。
ただ、日常ありふれているという話ではなく、どこか奇妙で、あんまり自分自身や自分自身の周りにこういう人が心当たりないので、共感やあるあるではない境遇ですが、気になって読み進めてしまう不思議な作品です。
作者のあとがきを読んで、なるほど、たとえば20歳になれば大人になるとおもってたけど「中身は中学校や高校のままそんなに変わらない」っていうのが共通しているお話なんだろうなと思いました。
この本、読んでいて不思議と読み進めたくなるんですが、実は登場人物達のどれも経験がない話で、感想書けるのか?と思ったほど、私には難解なお話だったのですが、実は、私にも共通点があります。
それは
「中学生や高校生のまま今の歳になった」
ということ。
確かに、今私は年齢としては立派な大人だし、お酒も飲めるようになった、社会にも出て仕事をしています。
じゃあ中身は大人と言えるのか?ですが、社会に揉まれていろいろなことを学んだかもしれませんが、中学校や高校の時と中身が変わったのか?自分は大人になれているのか?と言われると甚だ疑問です。
本作の登場人物たちも実は歳は重ねても中身や習慣は変わらない人たちの集まりなのではないか。
そんなことを読後に思いました。
そして、タイトルの『眠れない夜に見る夢は』どんな状態なのかを想像すると、本作というは、なんとか寝付けたときの浅い眠りの中で見た夢と同様、奇妙で儚げ、続きが気になるのに、良いところで目が覚めてしまって続きは想像の中。そんな夢を描いた物語なのかなと思いました。
夢の続きはきっと私の中にあるのだなと思います。
- 感想投稿日 : 2023年7月6日
- 読了日 : 2023年7月6日
- 本棚登録日 : 2023年7月6日
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