英語の極意 (インターナショナル新書)

著者 :
  • 集英社インターナショナル (2023年4月7日発売)
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感想 : 8
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杉田敏先生の著書ということで購入しました。まず、聖句については、若い頃、旧約聖書、新約聖書を2回通読したことがありましたが、知らないことがまだまだたくさんあることに驚きました。例えば、13は西洋では不吉な数字と信じられています。それは、イエス・キリストを裏切ったユダが、最後の晩餐で13番目の席に座った使徒だったことからだということです。また、金曜日も不吉なイメージがあり、それは、金曜日はイブがアダムにりんごを与えた日で、楽園から追放されたのも金曜日、イエス・キリストが十字架刑に処せられたのも金曜日とされているとのことです。次に、ギリシャ神話やイソップ物語、シェイクスピアなどを学ぶことで、英語という言語の背景に、西洋の文化圏にいる人が共通にもっている文化があることを改めて知りました。特に、シェイクスピアは、大学で卒論のテーマに「リア王」を選んでいたので、どんなものがあるか、興味深く読みました。その中で、It's all Greek to me.は、高校生のときに習いましたが、『ジュリアス・シーザー』に出てくることは初めて知りました。欲をいえば、『ビートルズ』など、有名なグループの歌詞も取り上げて欲しかったです。以前『タイム誌』で、『Lady Madonna』、『Here comes the Sun』などの歌詞が記事のタイトルに使われていたからです。後者は、数年前の記事で、プレミアリーグで活躍していたソン・フンミンを取り上げていたものです。SunをSonに変えてありましたが、上手いな、と笑ってしまいました。ビートルズもまた、『文化』になっている証だと思います。著者は昨年、『英語の新常識』を書いています。定期的に知識をアップデートすることは大切だと感じました。すべての英語学習者の人におすすめです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年5月12日
読了日 : 2023年5月12日
本棚登録日 : 2023年5月12日

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