中堅の損保会社に勤める46歳の秘書室次長、相沢靖夫のサラリーマンとしての悲哀を描いた小説。
作者が文庫版あとがきの中で自賛している通り、30年近く前に発表された作品ながら、いまだに新鮮味を持って読めます。それだけこの作品が人間、少なくとも日本人の本質を突いているからだと思います。
社内政治やら忖度の世界に翻弄されつつ、悪戦苦闘する相沢に感情移入してしまうのは、彼の小心者だけど心根が真っ直ぐな、愛すべきキャラクターならではかと。しばらく先まで彼のことをずーっと読んでいたくなるような物語でした。
面白かったです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年9月24日
- 読了日 : 2019年9月19日
- 本棚登録日 : 2019年9月19日
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