幕末維新を牽引した偉人の夫人達を描いた歴史小説。
コミカルな中にも史実が散りばめられており歴史を学ぶ上でも為になる一冊。
男性側の人物の特徴もうまく捉えられており興味深い。
登場人物は井上馨夫人、伊藤博文夫人、山縣有朋夫人、黒田清隆夫人、森有礼夫人、大隈重信夫人、陸奥宗光夫人、ル・ジャンドル夫人。
そこに鹿鳴館の舞踏会の人集めに奔走する山本権兵衛と大山捨松が登場する。
偉人を支えている女性達がとても強かで、ある意味で彼女たちにも国家を支えていく気概が強かったのだろう。
明治時代は欧米化が進む中で女性の社会的立場も大きく変わりつつあり、戦前の昭和とは違い、当時の女性の生き方、考え方を知ることも面白い。
ここに登場する夫人達の多くが芸者上がりで武家凋落の犠牲者であったりする。
そんな彼女たちの芯の強さ、誇り高さ、凛とした姿勢は読んでいても清々しさを感じてしまう。
陸奥亮子に然り、その美貌の魅力も現代の女性のそれとは比較できないのだろう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2014年3月4日
- 読了日 : 2014年3月4日
- 本棚登録日 : 2014年3月4日
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