膠着状態で進展の見られない辺野古問題。そこからさかのぼって終戦後の占領軍駐留から歴史的な本土復帰を経て現在に至るまでの沖縄史が歴代総理大臣の政治姿勢の視点から鮮やかに描かれる。これはおもしろいというと語弊があるが興味深かった。一筋縄ではいかない沖縄の処遇にどれだけ先人たちは心を砕き粘り強く取り組んできたか。清濁両面はあろうが昔の政治家は骨があって偉かったのだな。それにひきかえ...、という話になってしまうのだが、著者が最後に述べているように、双方ともにこれしかないという一択の頑なな姿勢ではいつまでたっても平行線のままだろう。原点に立ち返っていろいろな可能性を真摯に検討しなおすところからはじめる以外に道はないのでは。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
新書
- 感想投稿日 : 2019年12月31日
- 読了日 : 2019年12月8日
- 本棚登録日 : 2019年12月31日
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