正岡子規が、死の直前まで書き綴った日記。
元来、人の日記を読むのがすきなせいもあり、夏目漱石(の日記)つながりで手にとったものなのだけど、ここまで気に入りの一冊となったのは、やはり生きること=食べること、への執着が赤裸々に綴られているからなのだと思う。
もちろん、綴られている俳句や、日々の徒然にも生への執着、もっと言えばゴールの見えてきた人生ゲーム(しかも一発逆転ホームランの存在しない)で、一体なにをし、なにが出来るのかということを考えさせられるのだけど―――。
けれどやはり、その人間の本質がもっともよく現れるのは、食欲・性欲・睡眠欲であると思っている次第なので。
自分は死の直前にあっても、これだけ「おいしいものを食べる」ことに執着し続けることができるかどうか、というのは人生の課題のひとつでもある。
そして生徒達(小学生)にも、
「テレビの「坂の上の雲」のハゲのおっさん」
「野球という言葉を発明したひと」
「たる柿26個を胃弱の「我輩は猫である」の人(夏目漱石)の前でたいらげて、漱石をへきえきさせたひと」
「法隆寺のひと」
で、いいから、どうか覚えていて、いつかこの本を手にとってくれるといいなあ、と!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
あの世に持参する
- 感想投稿日 : 2011年8月20日
- 読了日 : 2011年8月20日
- 本棚登録日 : 2011年8月20日
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