墜落遺体 御巣鷹山の日航機123便 (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社 (2001年4月19日発売)
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本棚登録 : 1379
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私はこの事件が起こった当時、生まれてもいなかったのですが、テレビの追悼番組で度々紹介されるような大事件だという認識は持っていました。
本格的にこの事件について、詳細を知りたいと思ったのはつい最近で、ネットで一番評判の良かったこの本を読むことにしました。
著者は、この事件で遺体の身元確認を担当した警察官の方です。この本ではこの方が体験した当時の様相がありありと描かれています。はっきり言って、文章を見るだけでもういい、と思うようなとても凄惨な出来事が数多く語られています。でも、この方の人柄でしょうか。凄惨な出来事の中にも、温かい現場の人のやりとりや、希望に向かう人々の様子が描かれているため、ギブアップすることはありませんでした。
この事件に関わった、自衛隊員、レスキュー隊、警察官、医師、看護師、そして被害者遺族の方やマスコミ、日航の社員の人の様子まで、細部に渡って記されたこの手記は、この事件を皆が忘れない為に大きな役割を果たすことになるでしょう。事件の詳細を知りたい人だけでなく、人生や家族についても考えさせられるので、多くの人に読んでほしいと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 書籍
感想投稿日 : 2012年7月10日
読了日 : 2012年7月4日
本棚登録日 : 2012年7月10日

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