イジェアウェレへ: フェミニスト宣言、15の提案

  • 河出書房新社 (2019年6月18日発売)
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 ジェンダーロールは非常に深いところで私たちを条件づけているため、その役割が自分の本当の欲望やニーズや幸福と正反対の時でさえ、私たちはついそれに従ってしまいます。それを学び解くのはとても難しい。だから、チザルムが最初からそれを拒否できるよう心がけることが大切です。ジェンダーロールの考えを彼女が内面化するのを放置せずに、自立について教えてください。自分のためにやり、自活することが大切だと教えてください。(pp.34-35)

 健康にいいのはいうまでもないけど、身体を動かすのは、世界が女の子に押し付けてくるボディ・イメージについての不安を乗り越える助けになります。活動的なのってすごく大事だとチザルムが身をもって知るようにしてあげて。(p.79)

 愛は人生でもっとも大切なものだと思います。どんな愛であれ、どう定義するにしろ、愛とは大まかにいうと自分以外の人間によってとても大切にされることであり、自分以外の人間をとても大切にすることだと思います。(p.105)

 決して自分の基準を、あるいは自分の経験を、だれにでも当てはまるものとして一般化しないよう教えてください。彼女の基準は彼女だけのものであり、他の人のためのものではないことを教えてあげて。これは謙虚であるために必要な唯一のあり方です。つまり差異はノーマルなものだという認識です。(p.116)

「中立的」というのは、ともすると「なにも意見を持たない」とか「自分の意見は言わずにおこう」という意味にすりかわるからです。逆に、わたしはチザルムには、自分の意見をたくさんもつようになってほしいし、その意見が十分に情報をあたえられた、人間味のある、寛容な場所から出てきたものであってほしいのです。(p.118)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年9月25日
読了日 : 2019年7月31日
本棚登録日 : 2019年7月31日

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