母は死ねない。とすべての母が思うのだろうか…。
生まれた我が子が、難病を抱えていたらこの子を育てるのは自分しかいないと思うかもしれない。
しかし、当たり前の子育てができないことに、普通ではないことに苦しみ続けてきた遺伝子難病の子をもつ母は、自死を選んだ。母として劣っていたとは思えないのにだ。必死に生きて生き抜いてきた。
それでも終わりを選ばざるを得なかったことを他人が否定はできない。
山梨での行方不明の事件や池田小の殺傷事件などの被害者の母の声もあり、ノンフィクションだからこそ壮絶な苦悩を知ることになる。
誰もが子育てに自信はないのではないだろうかと思うし、完璧な母などいない。
さまざまなかたちがあり、それぞれが別個の人格である。
不完全なままでいいのかもしれない。
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- 感想投稿日 : 2023年7月13日
- 読了日 : 2023年7月13日
- 本棚登録日 : 2023年7月13日
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