うきわねこ

著者 :
  • ブロンズ新社 (2011年7月1日発売)
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本棚登録 : 978
感想 : 131
5

おじいちゃんからの誕生日プレゼントはうきわ。

えびおは、うきわをどのようにして使うのかわからなかった。
まんげつのよるをたのしみにしていてくださいと書かれた手紙。

はじめてのうきわに心がうきうきして、はしゃぐ様子がよくわかる。
ともだちにもかさずにかくしておこうとする気持ちも子どもならではのかわいさと思える。
まんげつをまちわびてまどから見ている様子もとても可愛い。
目がらんらんとしてくるのもわかる。

月明かりの下でうきわが浮かんでえびおは、ちゅうにういていく。
空ではおじいちゃんが呼んでいて、いっしょに遊ぶ。
海で魚つりをしたり、たきびをしたりとそれはとても楽しくて。
このことは忘れないでいること。
そして、ないしよにしておくことをおじいちゃんと約束する。

だれもしらないひみつのさんぽ。


わくわくする気持ちと知らないことを体験するというドキドキや嬉しさ、楽しさ、そしてなにより大好きなおじいちゃんとのないしょ話は、最高のお誕生日プレゼントになったと思う。

ねこのえびおのしぐさや表情もとても愛らしい。
階段に座って、手紙を読む表情。
ともだちから逃げようと走っている姿。
椅子の上に登って窓から月を見ている姿。
おじいちゃんと会ったときはちょうど後ろに月が。
おじいちゃんと仲良く釣りをして、竿を見上げている姿。
おじいちゃんの話を聞いているときの目が、ちゃんと聞いてますよと言っている。
焚き火を見つめる後ろ姿にも哀愁が。

いつまで見ていたくなるえびおの姿だった。


読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年9月3日
読了日 : 2023年9月2日
本棚登録日 : 2023年9月2日

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