金平糖の味 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2010年10月28日発売)
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感想 : 15
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暮しの中の美での一文
鑑賞とは、たびたび言いましたように、手をつかねて物を眺めたり、人の説明を聞くことではなく、自分でそれを作った人の行為に参加することをいうのです。

値段が高い低いとか、本物か偽物かとかは置いておいて、とりあえず自分が好きなものを思いきって買う、そして始終傍においておく。すると自然と偽物のにおいが分かってくるようになる、という話。

骨董品の話だったが、骨董に限らず、いくら勉強しても、頭でっかちになるだけで、結局行動しないと、体を使わないと身につかないよ!と言われているような感じがして印象に残った。

何事のおはしますをば知らねどもでの一文
何事のおはしますをば知らねども
かたじけなさに涙こぼるる

白洲正子自身が13歳の時に初めて伊勢神宮に参拝したときの気持ちをこの歌は語っているように思う、と振り返っている。

自分が伊勢神宮に参拝したときに感じた気持ちを何とも言い表せずにいたが、この本を読んでこれだ!と思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 借りたもの
感想投稿日 : 2014年10月2日
読了日 : 2014年10月2日
本棚登録日 : 2014年10月2日

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