吼えろペン 1 (サンデーGXコミックス)

著者 :
  • 小学館 (2001年8月1日発売)
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本棚登録 : 346
感想 : 23
4

熱い熱い熱すぎるぜ!島本先生!いやさ!
炎尾燃!!

情熱溢れ過ぎる漫画家、炎尾燃とその周囲にひしめく漫画人たちの激しい創作活動を綴った自伝的作品?
本作の主人公は、窮地に追い込まれた炎尾が代々木アートデザイナー養成学院(会社更正中)より呼び寄せた前杉英雄(マエスギヒロ)ことヒーローだ。

だが、あっという間の2話から島本先生、もとい炎尾先生の強烈なキャラに主役を奪われる。この後、13巻で主役らしさを取り戻すまで、彼は一脇役となってしまう。恐るべき島本先生、もとい炎尾先生!

島本作品の常、この作品も熱のこもった名言が次々登場する。
「あと1日で24ページ描いちゃっていいの?」
「読み続けろよ…!
おれのマンガを!!」
「これがおれの作品だ!
面白くないなら言ってみろっ!!」
並の漫画家がこれをやると、ただの説教臭い駄作になるのだが、見事な作品に仕上がっている。さすがは、燃える漫画家島本和彦だ!
………
……


正確にいうと「仕上がっていく」。先生も後の後書きで描いているが、1巻は、前述の主人公のことなど、かなり試行錯誤のあとが見られる。作中の炎尾は仕事を頼まれたら断れないキャラだったが、島本先生もそうなのかもしれない。そんな見極め発車感も漂う1巻だが、これが名作の始まりとなったのだから漫画には何が起こるかわからないものだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 少年漫画
感想投稿日 : 2007年2月9日
読了日 : 2007年2月9日
本棚登録日 : 2007年2月9日

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