のっそりと呼ばれる主人公・大工の十兵衛を通し、作者の近代化しつつある当時の日本の現実に対する厳しい視線や本来かくあるべき日本に対する並々ならぬ思いが感じられた。
現在の日本に蔓延する閉塞感から免れるためには、本書に見られるような職人的矜持や東洋的美意識を取り戻さねばならぬのではないかと思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
★日本文学【近代-現代】
- 感想投稿日 : 2011年10月10日
- 読了日 : 2007年10月10日
- 本棚登録日 : 2011年10月10日
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