マジシャンのネタ(ハトやウサギなど)を全部逃がしてしまい、代わりにサーカスでマジックショーを見せることになったムッシュ・ムニエル。ムッシュ・ムニエルが念力をこめて呪文を唱えると、色々なものが変幻自在に変化する。
この呪文がまた荒唐無稽で面白いのだが、おっちょこちょいなムッシュ・ムニエルらしく、思い通りに変化してはくれず、女性の脚を長くしてしまったり、観客をみんなたまごにしてしまったり、空中ブランコ乗りをゾウにしてしまったり、終いには自分自身をサッカーボールにしてしまったりするのである。
サーカスの団長はかなり迷惑していたが、その様子ですら見ている側からすると面白可笑しく、クスッと笑って楽しめるようなお話であった。
ちょっと毒のある漫画風の絵本なので、頭の硬い人には向かないかもしれない。ブラックなギャグが理解できる、もしくは許容できる人、漫画リテラシーがある、もしくは身につけたいと思っている人は是非。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
☆絵本・童話
- 感想投稿日 : 2012年6月7日
- 読了日 : 2012年6月4日
- 本棚登録日 : 2012年6月2日
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