武器としての「資本論」

著者 :
  • 東洋経済新報社 (2020年4月10日発売)
4.14
  • (85)
  • (97)
  • (39)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 1163
感想 : 95
4

これまでサラリーマンとして生活を送っている中で漠然と感じていた疑問の正体をわかりやすく解説してもらった気がする。

終盤に、行き詰まった現状を打破するためにまずは社会生活を送るために最低限必要な豊かさの水準を素直にケチらず再設定すべしというような記述があったが、そこはいまいち腑に落ちなかった。それよりは、個々人が可能な範囲で自給自足を楽しみながら取り組むことが、資本主義に依存しない社会をつくる上で必要なんじゃないかと思う。

それと印象的だったのは、資本主義が教育をダメにしているという主旨の主張。確かに、学生が客の自覚を持ったり、教員が学生や保護者に阿ることは良くないことだが、教育機関が教育の質を向上させる上で競合との差別化をモチベーションとすることも重要なのではないかと思われる。

師弟がともに学ぶ関係なら良いのか?
継続して模索したい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年10月27日
読了日 : 2020年10月27日
本棚登録日 : 2020年4月12日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする