大久保利通の肖像: その生と死をめぐって

著者 :
  • 朔北社 (2012年9月1日発売)
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感想 : 2
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とかく、大久保利通というひとは誤解されがちだと思う。
西郷隆盛との対比で、どうしても「冷徹」「謹厳」「融通が効かない」そんな評価が多く、しかも未だ地元の鹿児島でも評価は芳しくない。
この本ではそんな「大久保利通像」をひっくり返してくれる。幼いころのエピソードや、西郷との友情、大久保の子孫が語る「大久保利通」が、リアルに目の前に拡がる。
私達が歴史上の人物に対して抱いている「イメージ」というものは、良くも悪くもどこかで植え付けられたものなのだろう。私達は「本当」を知らないのだ。
ぜひこの本を読んでいただいて、みなさんが思っている「大久保利通」のイメージを壊してほしいと思う。大久保利通というひとは本当に凄い人だった。正当に評価されるべきなのだ。
また、この本では大久保暗殺の詳しい検証もなされている。これも素晴らしいと思う。
一読の価値は絶対にある本です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 資料(幕末)
感想投稿日 : 2013年10月11日
読了日 : 2013年10月2日
本棚登録日 : 2013年10月11日

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