民族とナショナリズム

  • 岩波書店 (2000年12月22日発売)
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感想 : 22

ナショナリズム研究の御大、アーネスト・ゲルナーの名著。
文章が力強くて大好き。

ナショナリズムとは何か?
本書では「政治的単位と民族的単位の一致をもとめる政治的原理である」と説かれている。
簡単に言うと一民族、一国家をもとめる感情及び運動の事。
もちろんゲルナーは本書で、ナショナリズムを肯定しているわけではないが、ナショナリズムとはそういうものであると断言している。

世界には多文化共生に成功しているカナダのような事例もあるが、
実際には失敗して悲惨な結果に終わった事例の方がはるかに多い。cf.ユーゴスラビア、ルワンダ等。
ナショナリズムが火種となる争いは絶えないわけだが、民族自決を訴えたウィルソンはちゃんその事について考えてたのかな?
別に排他的になるつもりは無いが、そこを履き違えてお花畑思考には陥りたくない。

理論武装したいネトウヨと呼ばれる方々には特にオススメ。
移民政策についてソフト面で考える上ですごい重要。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会学
感想投稿日 : 2012年6月15日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年6月15日

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