とても難しい本なので、読んで分かった気になるのが怖い。簡単そうに見える演習も、なるべくやるようにして、理解度を確かめるようにしています。
プログラミング言語で解いてみて、同じになることを確かめるようにしています。
プログラミング言語(あるいは論理言語、数式処理)で解いて、解けるとわかったような気になるのも怖いです。
もっと怖いのは、現実にどのように役立つかではなく、綺麗な式に無理矢理現実を押し込めようと制約条件などを明確にせずに式だけ似たものを作ることです。
現場、現地、現物に役立つ道具として論理を駆使したいものです。
本書では、記号論理の一つづつの記号について丁寧に説明しています。
ドモルガンの法則が山場のようです。
付録に演繹法の無矛盾性について記載があります。
ps. 2012.0913追記
1. 実際的
P26
「これまでのところ、真偽の確定している命題のみを<命題>とよび、<変数を含む命題>は、それは<命題関数>を表す1種の表現形式であるとして、命題の範囲から除いてきました。しかし、そのように命題の範囲を限定して考えることは、あまり実際的ではありません。」
「実際的」。何にとって実際的なのだろう。
論理体系にとって。
現実世界を描写するために。
2. 態度,めのつけどころ、主観
P29
「同一の表現を<命題>と考えるか<命題関数>と考えるかは,われわれがその表現をみるときの<態度>というか<目のつけどころ>といいますか、そのようなわれわれの主観によって異なる」
を読み直して,2012念の
函数プログラミングの集いの、
@ksknac 「関数プログラミングの今昔(仮)」
という発表の本題でない方の背景がわかった気がした。
関数の入力は引数で、出力は戻り値というのは、一つの<態度>というか<目のつけどころ>である。
別の態度では、入力,出力を別の定義してもよい。例えば,入出力とも「主記憶全体とレジスとする」とか。
3. 常識的
P115
「この...の証明は必要以上に長い物です。常識的に奇異な感じのする推論を用いて無用の議論の種を作ることを避けたからであります。実際には、つぎのようにすれば、それで十分なのです。」
この2つの式を囲んで,理解できていないことを記録している。
ps.
第一版8刷 1975年発行の本を利用しています。
P72
A , B, A->B, (A->B)->A, ((A->B)->A)->A
V V V V V
V ^ ^ V V
^ V V ^ V
^ V V ^ V
となっています。
正しくは,最終行は
^ ^ V ^ V
でしょうか。
- 感想投稿日 : 2011年6月27日
- 読了日 : 2008年4月27日
- 本棚登録日 : 2011年6月27日
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