毛糸工場の息子、真尋とシャツ屋の息子、理一の不器用で可愛らしい恋のお話でした。
まさに毛糸みたいにふわふわした容姿で、縦横無尽に形を変えていくような真尋の性格と、シャツのようにピシッと形を整えたような理一の性格は真逆のようで、でも何かを作り上げていくということへの真っ直ぐなところは似ていたりして、その2人が近くなったりすれ違う心情がすごく丁寧に描かれていて、じーんとしました。
一穂さんはモチーフというかテーマの選択と、それに付随するキャラクターの作り方が本当に上手くて、文章の上手さと共にいつも感動させられます。
真尋の心情を毛糸の網目に置きかえて、連なったりほどけたりという風に表現しているところがすごく真尋らしくて、うっかり編み物したくなりました。
攻めの理一のかっこよさがもっと出て欲しかったですが(最後はすごく男って感じでかっこいいです)、ほんわかする温かい素敵なストーリーで私はすごく好きです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
BL漫画/小説
- 感想投稿日 : 2014年10月9日
- 読了日 : 2014年10月9日
- 本棚登録日 : 2014年3月5日
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