ナイフをひねれば (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (2023年9月11日発売)
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感想 : 113
5

しまった!
シリーズ1作目の「メインテーマは殺人」、2作目の「その裁きは死」を読んだ後、3作目の「殺しへのライン」を吹っ飛ばして、4作目の本作を図書館で借りてしまった。
作中で3作目の内容への言及が多くないことを願いつつ読み始める。結果としてその点はほとんど心配不要であった。
まず、タイトルだが、
1作目→word
2作目→sentence
3作目→line
といった感じで、小説(文章)にかかわる言葉を織り込んできたので、今回の
4作目→the twist of a knife
はどういう意味?と不思議に思い、辞書を調べたが、特にあてはまる意味はなさそうだが。
作中では、もうネタ切れだというような記述だけど、今回は凶器がナイフでそれに関わる謎という意味で「ひねる」すなわち文章をひねるで掛け言葉になってるのかなぁなんて思ったりしたんですが、これは全くの的外れなんでしょうか。

内容としては、とても面白かった。
特に今回は、ホロビッツ自身に容疑が及び、あのグランショー警部に逮捕されることになり、いつも以上に緊迫感あふれる展開となった。
一時保釈後に、ホロビッツとホーソーンの2人で関係者への聞き込みを続けるが、ホーソーンはいつものごとく、途中では全く解決の糸口をつかんだのかも明らかにしてくれない。
ずっと、ホロビッツのハラハラ感がすごく伝わりどんどん読み進められる。
最後は、なるほどと納得。
最後の謝辞もふくめて、やはりホロビッツはうまい!と感心してしまう。
ホーソーンの秘密も少しづつ明かされろのも興味深い。
このシリーズは、現実と虚構の人物、テレビドラマなどが入り混じっているので、これが妙なリアル感を味わえる。途中、何度も登場する名前、ドラマ、映画の作品名を、ネットでググるのも面白い。

あー、まだあと3作はシリーズ続くのだと嬉しくなった!
とりあえず、次回は、飛ばしてしまった「殺しへのライン」を読むとしよう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月14日
読了日 : 2024年2月14日
本棚登録日 : 2024年2月14日

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