初ソフィア・コッポラ。
伴侶とは決定的にすれ違っているわけではない。
ドラマチックな事件に巻き込まれたわけじゃない。
自分の日々の営みの歯車が少し思いとは違う方向に回ってしまって
向き合うべき心がそう出来なくなることとは
こんなにも寂しいものなのでした。
ビル・マーレーのペーソス溢れる表情
スカーレット・ヨハンソンの物憂げな視線
映画スターも写真家の新妻も最初から最後まで見事に寂しかった。
日本の湿度、色、そして東京という街が
こんなにも寂しいのかとあらためて気付かされた。
観てるこっちも寂しくなっちゃった。
最後の最後にちょっとドラマチック過ぎるかとも思えたが
フッとした救いがあって助かった。
この類の「外国の目が見た日本」が舞台になっている映画で
「日本人の私達の目に映る粗」を云々言うのは野暮というもの。
これはアメリカのアメリカ向けに作った映画で
決して山田洋次作品ではないのだから。
異文化社会でポツンとした存在になってしまった様子を
十二分に醸し出していた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
洋画
- 感想投稿日 : 2013年2月6日
- 読了日 : 2013年2月6日
- 本棚登録日 : 2013年2月6日
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