18世紀の啓蒙家であるルソーが最期の3年間、孤独な日々をパリで過ごす中の徒然とした思いを綴った随想記です。
心の浮かぶままに人生の出来事を反芻しつつ、迫害に対する怒りにいまだに強くとらわれつつも、自然や植物への深い憧憬そして巷間の人々との交流を書き留めています。
ルソーの業績が後年多く人々に影響を与えたことを考えると、彼の言うところの「無為」の日々が寂寥に感じられますが、一生の終わりに向かう人の解放の過程とも言えるかもしれません。
パリの第一区に彼が晩年居住した建物(52, rue Jean Jacques Rousseau)が残っています。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
外国文学
- 感想投稿日 : 2018年11月10日
- 読了日 : 2017年5月1日
- 本棚登録日 : 2018年11月10日
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